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2009年1月

2009年1月27日 (火)

映画『へばの』のトークショーにでます

Photo
「へばの」という映画のトークショーで話すことになりました。2月4日(水)です。なぜか水曜日が「ノー残業デー」の会社が多いようですので、もし皆様の会社がそうでしたら、ぜひぜひ「へばの」を見に、東中野ポレポレ(←シアターの名前です)まで来ていただけると嬉しいです。

1月31日(土)から連夜、21時10分からのレイトショーでの上映となります。トークは上映後の22時半からで、2月2日から7日(土)を除く8日までの毎晩、女性ゲストを迎えて行われます。題して、「ヒロインの一撃」だそうです。詳しくはコチラのサイトをご覧ください。

さて、「へばの」ですが、タイトルだけで、どこが舞台の映画か分かった人は、東北ご出身でしょうか? 「へばの」とは、東方地方の言葉で「じゃあね」とか「さようなら」を意味する言葉だそうです。「へば!」と友達と別れるときに使うとのこと。
ちなみに、「へばの」は、オランダ・ロッテルダムで行われている国際フィルムフェスティバルでも上映されていて、英語のタイトルは「Goodbye」 となっています。エジプト・カイロで行われた国際映画祭では、銀賞(2位)を受賞した作品です。

ロッテルダム国際映画フェスティバル


「へばの」は、核燃料再処理工場のある青森県六ケ所村に生きる恋人の紀美(きみ)と治(おさむ)の恋物語を軸にしながら、「ロッカショ」という地域性に翻弄されていく二人と、彼らを取り巻く人々を描いています。
かといって、「ラブストーリー」というジャンルだけには集約できない、社会の歪みが描かれている映画です。

恋人の治は、高校卒業後、地元の工場(再処理工場)に就職します。そこで、プルトニウムを扱う際、内部被ばくをしてしまうのです。
放射能は若い細胞に最も影響を及ぼしますから、生殖細胞が一番やられます。結婚を考えていた紀美と治の関係は、少しずつ離れていきます。

この映画はフィクションですが、治の被ばく事件については、モデルが存在するそうです。2006年に六ケ所村の再処理工場で起こった、19歳の男性労働者によるプルトニウム吸引による内部被ばく事故です。06年にはこうした被ばくが再処理工場ではもう一件起きています。

また、映画には、工場周辺を飛び交う鳥が射殺されるシーンがでてきます。このシーンについては、あれは一体何なのか、と疑問を感じている人が多いようでして、私もよく分からなかったのですが、どうも、再処理工場で働く労働者が、鳥を撃ち殺しているようです。この行為にも、モデルがあると監督からお聞きしました。

R0013337
モデルとなったのは、イギリス・セラフィールドの再処理工場付近を飛ぶカモメやハト。
カモメやハトはセラフィールド付近の地面に着地し、再びどこかへと飛び去っていく。人間が恐れたのは、カモメやハトが放射能を運んで拡散させるのではないかということ。
こうした地元民からの批判を受け、工場側は、射撃のプロを雇って、工場に近づく鳥を撃ち殺すことにしたそうです。
※写真は出所不明ですが、私が初めてセラフィールドの核再処理工場のことを知るきっかけとなったハガキです。


事実を事実として描く「ノンフィクション」と、そうでない「フィクション」。
「へばの」はフィクションですが、フィクションだからこそ見えてくるモノが、現実社会に生きる私たちには、むしろリアリティをもって迫ってくる――。 そんなことを感じさせてくれる作品でした。

そして、六ケ所村の凍りつくような寒さが、きっと暖房のきいたシアターで映画をご覧になった方々にも、伝わる映画だと思います。

こう書きながら、すごく不思議に思うんです。
映画で紀美が、「寒い寒い」とブルブル震えているようなシーンはないのに、なぜか、紀美を介して、六ヶ所の寒さが伝わってくるんですね。

いろいろな意味で、心身ともに刺激される作品だと思います。



「へばの」公式ページ
 



2009年1月24日 (土)

「日本でいちばん大切にしたい会社」に学ぶ

Csr_report_2
ただいま大量のCSR報告書を読んでいます。いろいろと気がつくことがあるのですが、そのうちの一つが「人材」についてです。

「人材」って、このような漢字で書きますが、なかには「人財」と書いているところもあります。
理由は、従業員は会社にとっての財産だからです。

私は経営者ではありませんが、従業員は会社の財産という考えに異論はありません。
異論がないからこそ、私は自分で会社を興さないのだと思います。自分が社長になったら、従業員を大切にしてやっていくだけの経営ができるのか―。そこに不安がある以上、安易に会社をはじめ、人を雇うことはできない―と、私は考えています。

人財――。

昨年末、「日本でいちばん大切にしたい会社」という本の著者でいらっしゃる、法政大学大学院教授・坂本光司先生を取材させていただきました。
中小企業を6000社以上取材されてきた坂本先生が言われていたことは、

会社経営とは、

社員とその家族
外注先・下請企業の社員
顧客
地域社会
株主

の5人を幸せにする活動だといいます。

そのなかでも、最も優先すべきものが、「社員とその家族」です。
理由は、会社の商品やサービスをつくりだすのは、社員であり、
彼らが幸せでなければ、人を感動させるものは生まれないからです。

詳しくは、オルタナ12号(2月初旬書店に並びます)の『後書きの余韻』をご覧ください。
坂本先生に、この本で最も伝えたかったこと。発売後の反響などをお聞きしてきました。

この本の帯には、
「人生観と仕事観を変える本。油断していましたが、泣けました・・・。」
とあります。

帯は嘘をつきませんでした。
私も、私にこの本を紹介してくださった方も、泣いてしまいました。

別の取材で、中小企業の経営者の方とお話させていただくことがありましたが、
その話に込められた人の温かみに、涙腺が緩んでしまうことが、しばしばありました。

大企業ではありませんが、堅実な経営をしながら、
従業員を大切にしていらっしゃるのです。

常日頃から、従業員に負担をかける働き方をさせないよう、
受注する仕事に気をつけていらっしゃいました。

例えば、一定期間、派遣を雇わないと回らないような注文は、
そのときは儲かりますが、受注されないのだそうです。

安定して長期間かかわれる仕事を大切にしつつ、
従業員が仕事に集中できるよう、会社としてできることをやるのです。

たとえば、託児所をつくったり、
有休を一時間単位で使えるようにしたり、
欠員がでても、他の人がカバーできるよう日頃から、複数の仕事を経験させたりしているのです。

すべては、従業員が安心して働けるように、とのことだそうです。

こうした話を実際に聞いていたこともあって、
「日本でいちばん大切にしたい会社」で、坂本先生が言われていることは、すんなりと私の中に入ってきました。

ですので、「人財」・・・というのは、素晴らしい発想だと思うのです。

昨今の非正規雇用の首切り。
そして、昨晩のNHKで、育児休業中の従業員が休業中に解雇されていることを知りました。

こんなことがあっていいのでしょうか?

多くの人に、「日本でいちばん大切にしたい会社」を読んでもらいつつ、
「人財」の意味を、考えてもらいたいと思っています。

 

2009年1月19日 (月)

森編集長 オバマのグリーンニューディール政策を語る

Alterna10
とうとうオバマ氏の米大統領就任式が迫ってきました。
米国時間20日正午に大統領に就任するので、
日本時間ですと、21日午前2時ですね。

さまざまなニュースで、オバマ氏の政策が語られていますが、
21日の東京FM「デイリープラネット」で、
オルタナの森編集長が、オバマのグリーンニューディール政策について語ります!


TOKYO FMデイリープラネット
ハミングバード

司会・石川實、守乃ブナ

1月21日 20:00~21:30


森編集長の出演は21時頃からだそうです。

番組は無事終了しました。内容についてはこちらでどうぞ。

「ラジオの中の新聞社」と言われるラジオ番組「デイリープラネット」は、
オルタナ同様、中身のギュっとつまった番組です。

毎回、地球上のさまざまなトピックを紹介してくれていて、どの話もおもしろいんです。

21日の番組では、オバマ氏の米大統領就任にあわせた特集プログラムで、
森編集長が、オバマ新大統領のグリーンニューディール政策などについて話します。

みなさんもぜひラジオを聞いてください。

おそらく・・・聞いた方のなかには、デイリープラネットのファンになる方もいらっしゃると思います。

私は、毎回番組を聞いているわけではないのですが、ある時に聞いた番組で流れていたMGMTの「Youth」という曲に惚れこんでしまい、CDをゲットしてしまいました。
あまりCDを買いたいと思わない性格なので、それほど好きな曲なんだと自分でも驚いています。

MGMT - The Youth (studio version)

そんなわけで、トークだけじゃなくて、音楽も素敵な「デイリープラネット」。

トークとトークの間をつなぐ、心地よい音楽。
そんな番組に惚れてしまうかもしれませんが、ラジオって結構好きです。

食器洗いながら聞けますし!(キッチンにラジオ必須です、多分)(笑)


そして、オルタナ編集委員の谷埼テトラさんが、この番組の構成に関わっていらしゃいます。

Daily Planet 2008年06月17日 1/8


さてオバマさん。今頃どのあたりなんでしょうか。
かつてリンカーン大統領が列車で就任式に向ったように列車で・・・

2009年1月14日 (水)

豪「サンゴ礁の島の管理人」募集、報酬は半年900万円

泳ぎが達者で、コミュニケーション能力があって、英語で話すこと、書くことができる人! オーストラリアのクイーンズランド州のグレートバリアリーフ・ハミルトン島が、サンゴ礁の管理人を募集しています!

時事通信によれば、「時折、メディアで話すことも求められるため、恥ずかしがり屋には向かず、何よりも海や太陽や戸外での活動を愛する人が最適」とのことです。



私、唯一得意なスポーツが、水泳なんです。といっても、人並みに「できる」という程度ですが、たぶんクロール、背泳ぎ、平泳ぎで50メートルは泳げます。(え?大したことない)(笑)。

コミュニケーション能力はどうでしょうか? 甘く評価して、OKとして(笑)、英語は…米国に住んでましたが、日本に戻ってきて、すっかり日本語に適応してしまいました。(涙)なので、ダメかも。。。

さらにダメなのが、「船」。
船酔いしてしまいます。

でもって、海の波に乗って泳いでいると(特に浮き輪をつけていると)、波に揺られて酔ってしまうのです。こんな人いないですよね・・・。
ちなみに、スキーでも、右に左に滑っているうちに、酔ってしまいます。(涙)

ということで残念ながら私は応募できませんが、我は!と思う方、ぜひ応募してみてはいかがでしょうか?
見事、採用された場合は、ご一報くださいね!

2009年1月 2日 (金)

真の文明は山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし

新年あけましておめでとうございます。
2009年がスタートし、スケジュール帳やカレンダーも新しいものに一新されたことでしょう。

ところで、以下の発言、誰の発言だかご存じでしょうか?

「世界人類の多くは、今や機械文明というものに噛み殺される。真の文明は山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」


「民を殺すは、日本を滅ぼすことなり」


「国が在って民があるのではなく、民が在って国がある」



この次の発言で、分かっちゃいますね。


「皇居からわずか80キロ離れた関東の沃野を足尾の鉱毒で荒廃せしめ人民に塗炭の苦しみをさせながら、満州を占領したとて何になる」

私の尊敬する人、田中正造さんの言葉です。

そんな私の2009年のカレンダーは、田中正造大学のカレンダーです!

Photo

カレンダー中央に書かれている「真の文明ハ山を荒らさず川を荒らさず村を荒らさず人を殺さざるべし」は、田中正造の1912年(明治45年)6月17日の日記に書かれていた言葉です。

足尾銅山の古河鉱業の精錬所から吐き出される亜硫酸ガスは、近隣の山々をはげ山にし、足尾ダムに流れ込む3つの沢の一つ、松木沢の途中にあった600年ちかい歴史をもつ松木村を廃村に追い込みました。たった数十年の煙害による公害で。

足尾から下流へ流れる渡良瀬川流域では、上流から流れる鉱毒で魚が死に、稲は育たなくなりました。生活が苦しくなった農民は、国会議員だった田中正造を頼りに、請願行動などをしますが、明治政府は、鉱毒問題を治水問題とし、渡良瀬川流域の谷中村を治水池にすることで幕引きとしました。

先祖代々住んでいた土地を離れることを強制された多くの村人がいました。
自然だけでなく、人と人とのつながり、先祖とのつながり、土地に対する愛着なども壊されたのでした。

こうした正造の「これが本当の文明か」という怒りが、この言葉には込められているといいます。

再び

真の文明ハ山を荒らさず  川を荒らさず  村を荒らさず  人を殺さざるべし


時代は変われども、正造の言葉は現代社会にも訴える力を持っています。

田中正造大学の坂原さんはこう言います。

「(正造の)百年前の言葉が、今でも私たちに新鮮さを与えてくれるのはなぜでしょうか。それは現代社会が本質的には百年前と変わっていないからです。今私たちが21世紀を『環境の世紀』として生きていきためには、この正造の言葉を噛み締めていくことが大切なのではないでしょうか」


カレンダーの注文は、田中正造大学までどうぞ。
WEBサイトには、2003年と2004年のカレンダーについてしか情報がありませんが、2009年版も発売しています。

2009年もどうぞよろしくお願いします。


宇井先生の足跡を追う旅 足尾・旧谷中村訪問記
足尾へ行きませんか?も書いています。